繰り返す手湿疹に悩んでいませんか?
その原因、実は「ストレス」が大きく影響しているかもしれません。
手荒れが治らない、薬を使っても一時的にしか改善しない…。
そんな方に向けて、薬を使わずに手湿疹をケアする方法を大公開します。
この記事では、私自身が実践したストレス対策や肌のバリア機能を整える5つのセルフケア法を詳しく解説。
ストレスが引き金となる手湿疹の症状を、自然なケアで軽減する具体的な方法です。
あなたの手肌が、元気を取り戻せますように。
手湿疹を薬なしでケアした私の経験と実践法
20年以上も手湿疹に苦しんだ私はこの方法で、薬を使わずに手湿疹から解放され、今では症状がほとんど出なくなりました。
私もかつては、手が荒れるたびに仕事に支障が出たり、家事が思うようにできなくなったりして、日常生活に大きな影響を受けていました。
何度も皮膚科に通い、薬を塗っても一時的な改善しか感じられず、「このまま治ることはないのだろうか?」と絶望的な気持ちになったこともあります。
そんな私が、手湿疹の症状を緩和できた方法は、意外なものでした。
薬ではなく、肌を「守る」ことと「育てる」ことに焦点を当てたケアを続けた結果、長年の悩みが少しずつ解消されていったのです。
今、手湿疹に悩んでいる方々にも、この経験が役立てばと願い、私が実践した方法をお伝えします。
特に、「薬では治らない」「できれば薬は使いたくない」という方に、ぜひ読んでいただきたいです。
手荒れの原因は「肌のバリア機能低下」と「ストレス」
まず、手湿疹はなぜ起こるのでしょうか?
手湿疹の原因はさまざまですが、多くの場合で主な要因は「肌のバリア機能の低下」と「ストレス」です。
肌のバリア機能とは
「肌のバリア機能の低下」とは、洗剤などの刺激で肌が傷付いて壊れてしまっている状態の事を指します。
肌のバリア機能とは、角質層と皮脂膜で成り立っています。
セラミドや天然保湿因子(NMF)は大事なんだと知っている人は多いと思いますが、角質細胞がしっかりと存在し強い層を作っているのが健康的な肌です。
皮脂を毛嫌いする風潮がありますが、皮脂も重要な役割を持っています。
スキンケアで油分を塗るのは、全て皮脂の代替えです。
ストレスと肌の関係
「ストレス」は現代人では日々抱えていると思います。
忙しかったり、精神的なストレスもありますし、手湿疹があれば身体的にも大きなストレスがかかります。
ストレスが多いとエネルギーや栄養素を消耗してしまい、体にも様々な影響が出てきます。
仕事が忙しいと手荒れがひどくなる気がします
薬を使っても、仕事を続ける限り治らないのでは…とモヤモヤしています
私も、ストレスによって手湿疹がひどくなることを何度も経験しました
社会人1年目や転職後、産後もかなり大変でしたね、それはもう思い出したくないくらい…
私が悩んだ時期に重なる方も多いかもしれませんね。
当時は私も知識がなく、ステロイド薬を塗るか我慢する事しかできませんでした。
しかし、ストレスと肌のケアをしっかりと理解し対処することで、徐々に手湿疹の症状が緩和されていったのです。
ストレスを感じると、体内でコルチゾールというホルモンが分泌されます。
コルチゾールは私たちの身体を守るために必要なものですが、長期間にわたって分泌が続くと、体に負担がかかり、肌にも悪影響が及びます。
特に、肌の保湿や防御機能に欠かせない「セラミド」という成分の生成が低下し、肌が乾燥しやすくなり、手湿疹が悪化します。
また、ストレスがかかると自律神経系に不調をきたし、皮膚の血流が悪化します。
皮膚に栄養が届きにくくなった結果、肌のターンオーバー(細胞の再生サイクル)が乱れてバリア機能が低下します。
ストレスによって免疫力も低下するため、肌トラブルが起こりやすくもなります。
ストレス管理は手湿疹予防にもつながるため、自分に合った解消法を見つけて実践することがおすすめです。
解決策①:マグネシウムの経皮吸収で「肌を育てる」「身体を癒す」
手湿疹をケアを色々と試していく中で、私が特に効果を感じたのが「マグネシウム経皮吸収」です。
「マグネシウム経皮吸収」とは、マグネシウムが主成分のバスソルトやマグネシウムバーム等を使って、マグネシウムを肌から直接補給する方法です。
欧米では一般的に普及していると言われています。
通常、肌の表面からは体内に物質は入らない構造になっていますが、イオン化(水に溶けた)されたミネラルは吸収される事が分かっています。
なぜマグネシウムが有効かというと、
ストレスによって失われるのがマグネシウムで、マグネシウムは肌のバリア機能に大きくかかわっているからです。
マグネシウムは肌の保湿因子であるアシルセラミドの生成を助け、肌を乾燥や外的刺激から守ってくれます。
また、ヒアルロン酸の産生や、紫外線などの酸化ダメージからの保護にも、マグネシウムが有効という研究発表がされています。
資生堂は、岐阜薬科大学 五十里彰教授との共同研究により、
資生堂ニュースリリース「資生堂、マグネシウムイオンによる ヒアルロン酸産生促進効果および細胞保護効果を発見」より抜粋
マグネシウムイオンが表皮細胞に作用することで、細胞のヒアルロン酸(以下、HA)産生を促進することや、スペルミジン産生を促進し、紫外線などの酸化ダメージから細胞を保護する効果があることを発見しました。
※スペルミジン:ポリアミンの一種
さらに、フィラグリン産生についてもマグネシウムが有効という研究まであります。
フィラグリンは、皮膚のバリア機能に重要なタンパク質の一種です。
アレルギー、喘息、湿疹や乾癬などの皮膚疾患のある人は、フィラグリンのレベルが低いことがよくあります。
マグネシウムイオンはプロフィラグリンのタンパク質分解切断に関与し、表皮細胞の最終分化を準備し、外部刺激に対する予防効果をもたらす可能性があることもわかりました。
マグネシウムの局所適用による表皮の健全性とバリア機能への影響:クイーンズランド大学化学・分子生物科学部博士 論文から抜粋・翻訳
マグネシウム凄すぎる…
セラミドだけじゃなくて、ヒアルロン酸、フィラグリンまで⁉
また、マグネシウムは筋肉の緊張を緩めるためリラックス効果がある事も知られています。
ストレスで緊張した身体が癒されるので、ストレスケアにも持ってこいですね。
私は当初肌への効果は知らずに、肩凝りのケアとして塩化マグネシウムが主成分のバスソルトをお風呂に入れて入浴し始めました。
バスソルトを水に溶かしたもの(=マグネシウムオイル)を作って体の凝っている部分に塗る、という事も時々。
これを取り入れ3日ほど経ったところで驚きの変化がありました。(個人の体験のため、個人差はあると思います)
肩凝りの解消はもちろんなのですが、手湿疹の炎症やかゆみが軽くなり、みるみる肌の調子が良くなっていったのです。
なんと元全身アトピーで乾燥肌の息子も、全身がスベスベのモチモチに。
後で調べてみるとマグネシウムがセラミドやヒアルロン酸を増やしてくれると分かり、納得しました。
しかも、マグネシウムは細胞内の構成要素としては2番目に多いミネラルなんだそうです。
さらに身体のコリにもいいんですね⁉
これは取り入れるしかないかも
マグネシウムを経皮吸収することが、肌のバリア機能のサポートとストレスケアのカギです
バスソルトを使うのは簡単な方法で、毎日の習慣として取り入れやすいですよ
昔からいい温泉は皮膚病を治し、肌をスベスベにするといわれてきました。
青山ヒフ科クリニック ビューティーコラムより抜粋
私は温泉、あるいは海水に含まれる何らかのミネラルが乾燥肌を改善するのでは考え、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなど各種の入浴剤を作って患者さんに使用してもらいました。
その結果マグネシウムが強力な保湿作用を持っている事がわかりました。
角層が剥げかかっています。この方に塩化マグネシウムを1%含む溶液を1日2回から3回塗ってもらいました。もちろんそれ以1日2回から3回塗ってもらいました。もちろんそれ以外の保湿剤は一切使用していません。
2週間後にはキメも細かく、肌はしっとりとし、剥がれかかった角層もほぼなくなってしまいました。
マグネシウムバスソルトの選び方
最短で体感を得たい方は、塩化マグネシウムである【死海の塩】【デッドシーソルト】と表記されたバスソルトをおすすめします。
【塩化マグネシウム】と表記された製品もありますが、どうも濃度が違うようで、同じ量を使うと体感が全く異なります。
死海と同レベルの塩分濃度の塩水湖、グレイトソルトレイクから作られているこちらのEnCoも、他のマグネシウムとは濃度が違うと謳っています。
アスリートや筋トレする方には人気が高い商品です。
アスリートのバスソルト EnCo 高濃度天然マグネシウム100% 無添加 無香料
ただ、塩化マグネシウムは傷があると少し沁みてピリピリと痛痒くなります。
傷がある場合は、【死海の塩】【デッドシーソルト】を少量取って水に溶かしたマグネシウムオイル(油分は含まれないが、少しトロッとするのでオイルと呼ばれている)を作り、傷のない部分に塗り込む方法でもいいかもしれません。
硫酸マグネシウムである【エプソムソルト】でも経皮吸収ができますが、硫酸が皮脂を取ってしまうため、お風呂上りには保湿剤を塗りましょう。
硫酸マグネシウムは塩化マグネシウムに比べ、身体から出て行ってしまうスピードが速いと言われています。
解決策②:タンパク質の摂取で「肌を育てる」
肌を育てるために、食事も重要です。
特に、肌の修復を助ける「タンパク質」を意識して摂ることが大切です。
タンパク質は細胞の材料となる栄養素であり、不足すると肌の再生がうまくできません。
現代日本人のタンパク質摂取量は、実質的には足りていないと言われています。
もちろん他の栄養素も必要ですが、まずは基本的なところからです。
体の内側からも肌を支え、手湿疹の症状を和らげるサポートをしましょう。
私は普段の食事で、肉や卵などの良質なタンパク質の量を増やすよう意識しました。
そうすると、肌自体が厚みを増したような、しっかりとしてくるような変化を感じました。
肉や卵の他に、骨付き肉を煮込んだボーンブロスもタンパク質が分解されたアミノ酸の形で摂れるのでおすすめです。
皆さんが大好きなラーメンのスープも立派なボーンブロスですよ。
また、食事でのタンパク質が足りない時はプロテインも活用していきましょう。
食事で肌が変わるなんて、あまり考えたことがなかったかも
すぐに取り入れられる方法なので、試してみたいです
私も最初は食事の影響を軽く見ていましたが
タンパク質をしっかり摂ることで、肌が元気を取り戻すのを感じました
外からのケアだけでなく、内側からのサポートも重要ですね
解決策③:低刺激の界面活性剤を使い「肌を守る」
日常生活で避けられない「手洗い」や「食器洗い」が、手湿疹を悪化させる原因になっていることは明らかですね。
洗剤に含まれる界面活性剤や、消毒剤の殺菌効果によって、肌のバリア機能が壊されてしまいます。
これが分かっていても、どうしたらいいか、どんな物に変えればいいかお悩みの方も多いかもしれません。
食器洗いや掃除の時など、手袋を使える場面は、皆さんもゴム手袋やビニール手袋を活用されていると思います。
汗をかくと痒くなるので、綿素材の手袋と2枚重ねです。
手袋ができない、肌に触れる洗浄剤は低刺激性のものを選ぶようにします。
例えば、シャンプーなどは手袋をしてるとやりずらいですよね。
また、衣類やタオルに残った洗剤成分は汗で溶け出す可能性もあるので、洗濯洗剤も低刺激なものに見直します。
界面活性剤には刺激性の強いものから弱いものまで種類があり、やはり洗浄力が強いものは、肌に相当なダメージを与えます。
昔、職場の給湯室にあったJ●Yを使ったところ、直後に肌が悲鳴を上げました
さすが「洗浄力のJ●Y」
界面活性剤を選ぶ時は、肌に残留しやすいかどうかも重要です。
シャンプーなどは低刺激でかつ肌に残りにくい、両面活性剤のベタイン系を選びましょう。
界面活性剤の名称を何となくでも覚えておくと、商品選びの際に悩む時間が減りますよ。
商品裏面の成分表記には、配合量が多い順に書いてあります。
手洗いはぜひ混ぜ物のない泡タイプの石鹸を選んでください。
合成のハンドソープは殺菌剤が入っている事があり、皮膚のPHを調整してくれている皮膚常在菌が全滅してしまいます。
石鹼でもしっかり使うと皮脂を取りすぎるので、泡タイプを使ってサッと使う程度にしています。
泡タイプだと石鹼成分が水でしっかり薄められているため、そこまで皮脂を取りません。
大丈夫です、汚れは水流でほとんど流れ落ちていきます。
ちなみに、洗濯に石鹼は使わない事をおすすめします。
手肌に優しい製品を使うことで、手荒れのリスクを減らす事ができるので、ぜひ取り入れてみてくださいね。
毎日使うものだからこそ、界面活性剤にはこだわりたいですね
肌に優しい製品を選ぶことで、手荒れがぐっと軽減されますよ
解決策④:洗浄剤を使わない生活で「肌を守る」
さらに手湿疹をケアするためには、できるだけ洗浄剤に頼らない工夫も大切です。
私の場合、シャンプー・トリートメントを洗浄力はあっても洗剤ではないものに変えました。
これらを気分で使い分けています。
また、身体を石鹼やボディソープで洗うのもやめました。
「汗や皮脂汚れはお湯だけで落ちる」という事を知ったからです。
気になる所は部分的に石鹼を使いますが、それ以外はお湯のみで撫でるだけです。
角質ケアとして週に1回ほど、シルクタオルで優しく撫でるように擦るとツルツルになりますよ。
これらによって、手湿疹の炎症だけでなく全身の乾燥まで明らかに軽減されたので、全力でおすすめします。
解決策⑤:お風呂の塩素除去で「肌を守る」
意外と見落とされがちなのが「水道水に含まれる塩素」です。
特にお風呂では、お湯と塩素の合わせ技でどんどん皮膚が乾燥していきます。
確かに、お湯で手洗うのってすごいダメージくるかもしれない
お風呂の塩素除去の方法はこの2つです。
- シャワーヘッドを塩素除去できるタイプに交換する
- 浴槽のお湯にはビタミンC(アスコルビン酸など)を入れる
私自身は、塩素除去シャワーヘッドに交換したところ、手湿疹の悪化が防げるようになりました。
塩素除去できるシャワーヘッドを取り付けるだけで
肌への負担が減り、手湿疹が落ち着いてきました
塩素除去シャワーヘッドもたくさんの種類がありますので、どれを選んだらいいか迷ってしまいますよね。
私は塩素除去率99%で、毛穴より小さい泡=ウルトラファインバブルも出て、節水もできる、機能もコスパも最高のシャワーヘッドを使っています。
こちらの記事で紹介していますので、良かったら見てみてくださいね。
お風呂の塩素除去ができても、朝の洗顔は洗面台で、という方がほとんどではないでしょうか。
でも、洗面台に設置できる浄水器って見た事ないですよね。
セントラル浄水器という手もありますが、価格が高いのでなかなか手を出せるものではないと思います。
朝洗顔も塩素除去でいきたい!という方におすすめなのは、ふき取り洗顔です。
炭酸水でふき取り洗顔をすると、とてもスッキリするうえに毛穴ケアまでできてしまうのでおすすめです。
まとめ:手湿疹を薬なしでケアするための総合対策
手湿疹は、複数の要因が絡み合って悪化します。
しかし、正しいケアを続けることで、薬を使わずに症状を軽減することができます。
私はこの5つの方法を組み合わせて、手湿疹の症状が少しずつ改善されていきました。
どの方法もすぐに始められるものばかりです
無理のない範囲でもいいので、続けていけば必ず手湿疹の改善が見えてきますよ
ぜひ、今日から実践して、手湿疹の辛さを和らげるためのケアを続けてみてください。
肌を守り、育てるケアで、健康な手肌を取り戻しましょう。
重症化している場合や、ジュクジュクしていて感染が疑われる場合は、まずは病院で診断を受けてくださいね。
手湿疹についての詳しい情報は、田辺三菱製薬のHP:治らない『手湿疹』はストレスが原因?手湿疹の種類と原因を解説をご覧ください。